グリーストラップの仕組みと役目
油脂分離阻集器=グリーストラップは、飲食店の厨房に必ず設置しないといけない特殊な水槽です。
海や川の汚染を避けるため、油や残飯などを排水として流してしまわないよう、グリーストラップで防ぐ義務が飲食店には課せられています。
水槽に仕切り板を加えることで、三重構造を実現させているのがグリーストラップの特徴です。
1槽目の役目は、ご飯粒レベルのゴミやそれより大きなゴミをバスケットで受け止めることです。
2槽目の主な役目は水と油を分離させることで、油と1層目で受け止めきれなかった小さなゴミは、2槽目でせき止められます。
この段階で油の成分はだいぶ減ってはいるものの、完全にはなくなっていないので、最後の3槽目でさらに油を除去し、綺麗にした水を排出するという仕組みです。
いずれの槽も、ゴミや自然環境によくないものをブロックする役割を担っているため、グリーストラップを稼働させると、当然ながら汚れが溜まります。
グリーストラップには埋め込み型、床置き型などの種類があり、素材は強化プラスチックやステンレスが一般的です。
種類、素材によって清掃のやり方も変わってくるものの、いずれにしてもシンプルな構造です。
グリーストラップは種類や素材に関わらず、最低限の部品で構成されているため、部品をなくすと大きな問題を引き起こしかねません。
1つでも部品が欠けると本来の力を発揮できなくなるため、飲食店の清掃担当者はグリーストラップの構造を勉強し、最大限の注意を払う必要があります。
グリーストラップの清掃方法
1槽目のバスケットに関しては溜まったゴミを回収する程度でよいので楽ですが、2槽目以降の油脂や沈殿物に関しては清掃がやや面倒です。
旭化成ホームプロダクツのグリースクリーン、すくいん棒など、専用の清掃用具を用意し、1週間に1回程度は油脂や沈殿物をすくって、綺麗な状態をキープしてください。
1週間以上清掃を怠ってしまうと、汚れを除去するためにより大きな労力が必要となるので、こまめな清掃を心がけたいところです。
清掃の難易度がやや高く、かつ清掃に不手際があると大きな問題が起こりかねないことから、グリーストラップの清掃は業者に任せるのがよいでしょう。
2022年現在、厚生労働省はHACCPと呼ばれる食品の衛生管理手法を推し進めており、飲食店のグリーストラップの清掃指導に力を入れる自治体が増えているため、清掃業者への依頼は衛生状態を保っていることをアピールする上でも有効な手です。
グリーストラップの清掃関係で悩みを抱えているのであれば、東京都立川市を始めとするエリアで飲食店の清掃を手掛けている、VILDアドバンスまでご相談ください。